【グローバル化がすすむ】海外子会社マネジメント入門【製薬業界で今読みたい】

書籍レビュー

こんにちは、risachicaです。

急速に最近寒くなってきましたね。

衣替えがすんでないので、とりあえずクローゼットの奥から厚手のカーデを引っ張り出しています。

さて、ここ最近は製薬業界、特に内資では業界内グローバルの流れが急速にすすみ、

どの企業でも急速にグローバル化が必要とされていると感じています。

DXもそうですが、今までの業務では使っていなかった、学問としても確立していない、

そういった知識が今急に必要!となってきてるのですから

国も言うように自身で動いていく力リスキリングの重要性が高まっているなと感じます。

自分自身も常にキャッチアップして必要な知識を蓄えると同時に

そういう意思と目線を持ち、今のこの時代をすすんでいく人達と繋がって

少しでもそういった変革に加われたら、と思うばかりです。

今回はその中で、特に海外のマーケットが大きい分野において、本社を日本に持ちながら、海外の業務をどうマネジメントしていくか、

グローバル化がすすむ中、必要とされている知識と手法について

基本的といいながらも実感を伴っており

スピード感をもちながら成功するビジネス展開を見据えて書かれていて、おすすめしたい!本を紹介していきたいと思います。

今日紹介する本「海外子会社マネジメント入門」-ガバナンス、リスクマネジメント、コンプライアンスから内部監査までー

本書情報について

図解 海外子会社マネジメント入門: ガバナンス、リスクマネジメント、コンプライアンスから内部監査まで | 毛利 正人 |本 | 通販 | Amazon

図解 海外子会社マネジメント入門
著者:毛利正人 
価格:2200円+税
出版社:東洋経済新報社
出版:2014年

本の著者情報

著者の毛利正人氏は、米国公認会計士の資格を取得されています。クロウホーワス・グローバルリスクコンサルティング株式会社の代表取締役を経て、現在は政府の会計検査院特別調査員の職務の傍ら、同時に東洋大学国際学部グローバル・イノベーション学科で教鞭をとっていらっしゃいます。

肩書としては、米国公認会計士、公認内部監査人、公認情報システム監査人、となっているため

本書では特にファイナンスの不正等に対して強くリスク提起されています。

ファイナンスの不正、コンプライアンス違反というのは著しく企業の信用を失墜するものなので、常に厳しい目を向けなければならないのは分かりますし


監視と迅速な検出を可能にするシステム構築のために、可能な限り尽力しなければならないところだと思います。

子会社の統制となるとさらに気を配る必要があり、文化背景も違う土地で、いつ、どうやって、適正な検出をオンタイムで可能にするシステムを構築するか?またそれを維持していくのか?

そして違反や逸脱の発生を検知した場合にどう報告するか?

これらのシステム構築は特に経理に関することでこれまで生じてきている種々の不祥事を考えると、どうしても精密に考えざるを得ない部分なのかなと思います。

他にも著書に「公的組織への実効的内部統制の導入と展開・形骸化から脱するためのフレームワークと実践知」や、

「研究室 米国有料企業に学ぶ海外コ会社ガバナンス・監督・監査の視点から」等の論文があり、読んでみたいと思いました。

本の目次

第1章 日本企業のグローバル化とビジネスモデルの変化

第2章 海外子会社に対するガバナンスの手法と体制

第3章 海外子会社に対するガバナンスのデザインと導入事例

第4章 経営のグローバル化に伴うさまざまなリスク

第5章 海外子会社におけるリスクマネジメント活動の展開

第6章 海外子会社におけるコンプライアンス活動の展開

第7章 不正の予防・早期発見のための内部統制と内部通報制度

第8章 海外子会社に対する内部監視活動の展開

おススメポイント

本書では、GRC(ガバナンス、リスクマネジメント、コンプライアンス)という重要な活動を主軸に、海外における子会社のマネジメントについて解説しています。

特にイノベーティブな手法を語っているわけではないですが、重要な基本活動を網羅しリスクが実際に起こりうる実感を持ち、実効的に書かれています。

海外監査や海外子会社運営の業務に携わる場合の一冊目としてもいい本だなと感じました。

現地の状況に適応した迅速な判断と機動的運営をするためには、(これまでの駐在によるガバナンスとは違い)現地への適切な「権限委譲」が重要と語っており、これはそのとおりだと実感しています。

現地における実情や運営は、やはり現場の人間にしか分からない部分があり、

そこをどうマネジメントするか、どう連携をとるか?ということが大事だと思っています。

ファイナンスの正常な活動の監視ということで、内部通報制度なども大きく2章を割いて解説していますが

製薬企業のグローバル化においては、そしてPVでは薬の安全性、企業の評判、そしてコンプライアンス遵守について

特にPV現場においてはコンプライアンス遵守という観点で

要件を満たした報告を可能にするタイムラインおよびシステム構築、手順書作成に特に注力すべきかと思います。

手順書は特に、世界各地違った場所での一貫した活動を担保する、全てのメンバーが参照すべき文書なので

変更も漏れもなく即時に反映させ、常に正確性を保つ必要があります!

コンプライアンス遵守における手順書

人体で言う血管のようなものだなぁと感じます。

血管は人体の全体、頭からつま先、指先の末端まで張りめぐらされていて、

閉塞や大出血等の致命的事態を避けるため常に健康を心掛け正常を保つよう努めるけれど、

糖尿病等の血液の増悪から血管障害につながる疾患を罹患した際は、生命をも脅かす極めて重大な結果を引き起こす。

また、血液検査や血圧測定を実施することで、途中異常が生じていないか身体の安全を監視していく。

血管は、まさに人体の生命線です。

安全性監視もそのような生きたシステムだなと思います。

現実にも、健康診断のように定期的に(あるいは突発的に)監査があり

そこではPV体制が保持されきちんと実行されているか?を審査官に口頭で説明する必要があります。

どこを見られてもいいようにきれいに揃えておかないといけないので、準備に労力もかかるしやっぱり緊張します。

私自身も今、管轄するプロジェクトで今月に監査の実施予定があり

先月も別の監査がやっと終わった所じゃなかったか…?とぼんやりしそうでしたが

CROで複数PJを抱えていると、こういうこともあります。

しかも、準備ミーティングが日本時間金曜夜11時半からとか普通にあるので

そんな時間にやらなくてもいいじゃないか、と思わず言いたくなる時間設定です。

少人数の場合は日本時間も考慮してもらえるのですが、会議によってはこういうこともあります。。。

ここは仕方ないですね。

でも、グローバル視点で今はオンラインで世界中の人と業務ができることは楽しいなと思います!

今回は、グローバル化がすすむ製薬業界で読んでおくと連携を取る際に動きやすい、そんなおススメしたい一冊について書いてみました。

ではでは。

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